電気のみは不安という人でも安心して遠出できる〈日産自動車〉キックス!

スイスイ走る電気の力で週末、海へ!を快適に。

ガソリンで発電しつつ、電気の力で走る新感覚のパワートレイン、 eパワーを搭載した日産キックス。電気残量を気にせず、モーター駆動車ならではの心地よい走りを楽しめるので、ドライブの快適指数は爆上がりかも!?

エンジンを使って電気を作り、 モーターだけで力強く走る。

地球に優しいクルマの選択肢として電気自動車にひかれる一方、 長距離ドライブの頻度が高いアクティブ派としてはまだまだ二の足を踏む要素が少なくない。航続距離が延びてきたとはいえ、行き先に充電設備があるかどうかが不安だったりするのだ。しかし、電気自動車とガソリン車のよさをいいとこ取りできる日産自動車のキックスなら、そんな心配は無用。こ の日は千葉北にある一宮のサーフポイントまで足を延ばしたが、不安要素はまったくなかった。その秘密はe パワーという日産独自のパワートレインにある。エンジンと電気モーターを搭載している点はハイブリッド車と同じだが、決定的に違うのは、クルマを走らせるための動力がモーターのみというところ。つまり、ガソリンで発電し、電気で走るクルマなのだ。

そのため、電気自動車特有のスムーズな加速性能を体感しながらスイスイ走ることが可能。信号待ちからのスタートや高速道路での合流など、スピードアップを必要とする場面において、とにかく気持ちよく走れるのだ。それでいて電気自動車と異なり、充電スポットでの充電は不要。特別な充電設備を自宅に用意する必要もなく、普 通の自動車と同じようにガソリンスタンドで給油すればいいのだ。モーター駆動車ならではの魅力はまだまだある。それはアクセルペダルのみで加減速をコントロールする、ワンペダル操作ができるということ。アクセルを踏むと加速し、緩めると減速しながら発電するため、ペダルの踏み替え回数を減らすことが可能。この機能のおかげで、カーブの多い道路や渋滞での運転がめちゃくちゃラクなのだ。

今回、それなりの距離を走ったが、運転の疲れを感じることがなかった。 加えて快適な運転を補助してくれる先進技術も満載だ。たとえば、インテリジェントトレースコントロール。これは4輪のブレーキを制御し、安定したコーナリングをアシストする技術のこと。車両の挙動がスムーズになるため、急カーブを曲がるときでも狙い通りのラインをトレースでき、出口でも外側に振られずに加速できる。郊外へと出かけるときは山道を走らざるを得ないこともあるだけに、この機能があるのとないのとでは疲労度が雲泥の差だ。モータードライブの心地よい加速を気軽に楽しめて、疲れ知らず。だからこそ、存分に波乗りを楽しんだ後でも、肉厚なビーフパティを挟んだ絶品ハンバーガーを食べるために、寄り道する余裕すら生まれるのだ

日産を特徴づけるV字型グリルが映える!

グリルとメッキパーツで二重V字を描くダブルVモーショングリルで精悍さが増したフロントに対し、リアは左右に張り出したフェンダーや厚みのあるテールエンドで安定感あるフォルムになっている
運転支援システム、プロパイロットを標準装備。前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートするインテリジェントエマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報といった技術で、長距離運転や渋滞時の疲労を軽減するだけでなく、全力で遊んだ帰り道でも安全に帰宅できる。21.6km/L(WLTCモ ー ド )という燃費の高さも魅力的だ 。 275万9900円 〜(日産自動車お客さま相談室 ☎︎0120-315-232)

小さく見えても荷室は広々! だからこそ、日常使いにも便利。

コンパクトSUVならではの運転しやすいサイズ感を持つキックスは、最小回転半径もクラス最大級の5.1m を実現しているため、小まわりが利く。それでいて、実際に乗ってみると車内はゆとりを感じさせる作りで、フロントウィンドウは前方が広く見えるよう見開き角が大きく設計されている。さらに後部座席では、ヒザまわりのゆとりを表すニールームが600mm、シートの座面から天井までの寸法を表すヘッドルームが850mm も確保されており、大人がゆったりくつろげるような室内空間を実現しているのだ。また、アクティブ派としては気になるラゲッジスペースもクラストップレベルの広さを実現。後部座席使用時でも423リットルの大容量を誇り、荷室長も900mmもある。この状態でMサイズのスーツケースを4個積めるほどの広さなので、買い物の荷物程度なら余裕で積み込める。またSUVの場合、開口部の位置が高くなりがちだが、キックスは低めに設計されており、荷物の積み下ろしがとてもしやすくなっている。後席のバックレストは 40:60 の分割可倒式なので、用途に合わせてのシートアレンジも自由自在だ。ちなみにモーター駆動車の特筆すべき魅力は、とにかく静かなこと。さらにキックスは、車速が低い状況では発電用のエンジンがなるべく掛からないように設計されており、掛かったとしてもエンジンの回転数を低く制御。そのため、静粛性がすこぶる高いのだ。その一方で、高速走行時には電気の消費量が大きくなるため、積極的にエンジンをかけて発電するようになっているが、 ロードノイズにエンジン音が紛れ込むのでまったく気にならず、ドライブ中の会話も邪魔されずに楽しめる。ちなみに、このクルマにはマナーモードと呼ばれる機能が付いており、このモードに切り替えれば発電用エンジンの作動が極力抑えられ、より静かな走行が約束される。早朝に出かける際は、同居の家族やご近所様になるべく迷惑をかけずに出発したいと思っているアクティブ派にとっては、まさにかゆいところに手が届く機能なのだ。 なお、このクルマはモーター駆動車なので、トラクションコントロールの制御が綿密。アクセルペダルだけで加減速をコントロールするワンペダル走行においては、滑りやすい路面でも強い減速力が得られ、エンジン車よりも走りやすいはずだ。また、最低地上高が 170mmも確保された腰の高い設計なので、悪路も気にせず走れてしまう。電気の力でスイスイと気持ちよく走れて、自然の中にもガンガン繰り出せる。こんなクルマの登場を待っていたという人は少なくないのでは?

1つのペダルで 思い通りに操る

アクセルペダルのみで加減速のコントロールができるのは、eパワー搭載車ならでは。アクセルを戻せば減速でき、下り道でもブレーキペダルに踏み替える必要がないので楽チンだ。

マナーモードを使えば、早朝出発だって余裕。

マナーモードに切り替えれば、エンジンの駆動を極力抑え、リチウムイオンバッテリーの電力だけで走行することが可能(外気温が低いときは始動することもある)。これなら、サーフィンなどで早朝出発するときや、帰宅が深夜になってしまったときの駐車場などでも、気兼ねなく運転できる。

eパワーなら電気残量の心配をせず、EVのスムーズな加速を楽しめる

レスポンスのよさと車重を感じさせない加速性能を、バッテリー切れを気にすることなく享受できる。キックス に搭載されたeパワーは、バッテリーとエンジンの出力が高め。最大トルクもアップした進化版になっているので、中高速域での加速力に磨きがかかっている

SPEC(グレード:Xの場合)

パワーユニット:交流同期電動機モーター

発電用エンジン:DOHC水冷直列3気筒

総排気量:1198cc

EV駆動用バッテリー:リチウムイオン電池

駆動方式:FF(前輪駆動)

乗車定員:5名

車両寸法:全長4290×全幅1760×全高1610mm

燃料・燃費:レギュラー・21.6km/L ※WLTCモード

日産・キックスについて詳しく知りたい人はコチラ


写真/瀬田秀行 スタイリング/田川 匠(remix) 文/遠藤 匠

Category記事カテゴリ

TOP