2025年5月23日(金)・24日(土)・25日(日)の3日にかけて横浜赤レンガ倉庫にて開催されたGREENROOM FESTIVAL 20th Anniversary。今年は20周年ということもあり、例年に比べ多くのお客さんが集まった! 特に24日はチケットが完売するなど、注目度の高かったこのフェスで、みんなどんな服を着て楽しんだ? 各日のレポートとともに掲載していくよ!
前夜祭と称した初日は大人な音楽に酔いしれる!
24日(金)は夕方からスタート。海外からはUMIやTuxedoといった海外勢や、Michael KanekoやOvallといったオリガミ・プロダクション勢がグルーヴィーな音を奏でた。中でも注目は初来日となったYG Marley。祖父はボブ・マーレー、母はローリン・ヒルという偉大な遺伝子を引き継ぐ彼が、横浜をラスタファリのスピリットで包んだ。ライヴ後半には怒涛のボブ・マーレーメドレーも披露。ジャマイカの風が吹き、ピースフルな夜となった。
ジャンルを越えて、音が交わり、響き合う。2日目は音楽の交差点に。
2日目はまさに“ジャンル祭”。午前中からDef Techが開放的なハーモニーで会場を温め、RIP SLYME完全体の復活パフォーマンスでフロアを一気に盛り上げ、そして雨を味方にしたかのようなKamasi Washingtonの重厚なサックスが、ジャズ空間を丸ごと包み込み、心に刻まれる圧巻のステージに。合間にはAwichやKREVAのヒップホップやnever young beachの脱力スケールもあり、多彩なサウンドが赤レンガを音のキャンバスに染めた。海風と音、ジャンルが溶け合う、濃密で躍動感あふれる一日だった。中でもEmotional Orangesのステージは、ネオソウル・R&Bなどを組み合わせた今っぽいスタイルで、心地いい時間を提供していた。
余韻を残し、フェス本来の楽しさをより示した3日目。
3日目は、穏やかな陽射しとともに幕を開けた。SIRUPが柔らかなグルーヴで朝の空気を優しく揺らし、アイナ・ジ・エンドが心を震わせる歌声で観客を引き込む。午後はYussef Dayesがアフロ・ジャズの深いリズムで会場を“音の旅”へと誘い、UAは夕暮れの空を背景に幻想的な空間を描き出した。そしてラストを飾ったのはJacob Collier。ひとりで何役もこなすマルチプレイヤーでありながら、ただの技巧にとどまらない温かさと遊び心にあふれたパフォーマンスは、観客の心を鷲掴みにした。彼の声をきっかけに始まった会場全体のコーラスは、歌うこと・聴くこと・響き合うことの喜びそのもの。演奏と観客が一体となる奇跡的な時間が広がった。20周年の締めくくりにふさわしい、静けさと熱狂が美しく交差した一夜。音楽の持つ力を改めて信じたくなる、そんな余韻がいつまでも残る最終日となった。
さてみんなどんな服を着て楽しんだ? 26組39名をスナップ!
3日間にかけて26組、39名をスナップ! 今年のGREEN ROOMはどんなスタイルが人気だったのか? 来場者みんなのスタイルを見ていこう!
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初日に参加した2人。トリのYG Marleyが目当てということもあり、レゲエなスタイリングでフェスを楽しんだ
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トップスは古着のプルオーバー。足元にはサロモンを選択。フェスらしいアクティブなミックスコーデが都会派フェスにマッチしている
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Tシャツは架空のドリームカンパニー、株式会社人生最高のTシャツをセレクト。パンツの赤を胸元で拾った
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福田さんはノウティカのシャツで大人っぽく。重たくならないよう、重たさを避け、ショーツで抜け感を演出した
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彼は全身古着にレインボーサンダルを合わせ、リラックス感たっぷりの西海岸スタイル。彼女はデニムジャケットにブーツを効かせて、ボヘミアンにまとめた。肩の力が抜けた、いいバランスのふたりだ
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ロンTにパンツ、ヴァンズのスニーカーにキャップと、シンプルな組み合わせながら雰囲気抜群の彼。スワッガーのトップスがフェスで映える
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ブートのTシャツや、古着のデニムなどを軸に、腰にはユナイテッドアローズで購入したインディビジュアライズドシャツをセット。バランスの取れたコーデになった
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トップスはカリフォルニア ジェネラルストアのもの。ほどよいゆるさがこのフェスにぴったりだ。手に持ったクージーも同ブランドのもの!
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服はブラックが基調ながら、パンツのペイント柄やバッグのカラーで遊んだ。足元のジルサンダーのシューズやハットで砕けすぎない印象に
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右のNaeさんは、古着のミリタリージャケットをレオパードワンピにオンし、ハードながらこなれた印象に。左のSayaさんはnuguの服でスポーティに仕上げた
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リカさんはゆるシャツとデニムでナチュラルに。カトキヨさんはケボズのイエローバッグやキャップなどがアクセントになり、フェスらしい雰囲気になった
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彼は武骨な色合いの服の中にボーダーを差し込んで清潔感を演出。彼女はオレンジのワンピを主役に、ポップで快活なムードをまとわせていた
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トップスはXLARGEの無地スウェット。ミニマルなグレーに、カモ柄のバギーショーツを合わせて、力の抜けたストリート感を演出。頭にのせたサングラスも含め、余裕のあるムードが心地いい
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トップスはY、パンツはH ビューティ&ユース。上下ともに色を統一しつつ、ナイロン素材の光沢感が抜けすぎない上品さを演出。足元のトレイルシューズでアウトドアのエッセンスもさりげなくミックス
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兄弟でフェスを満喫中。左は開襟シャツに柄パンツ、右はフットボールシャツにショーツと、それぞれ異なる個性を発揮しながらも、笑顔とグッドバイブスは完璧にシンクロ!
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トップスはビューティ&ユースのコットンニット、パンツはユナイテッドアローズ サンズのチノ。ベーシックな色合わせに、腰のグリーンのサコッシュとカラフルなインナーが効いて、さりげなくフェス仕様に
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ラスタカラーのメキシカンパーカでレゲエ愛を全開に。ブラックデニムで締めつつ、足元はトレイル系で抜け感も。YG Marleyがトリを飾るこの日にぴったりの、説得力あるスタイルだった
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彼はダイワ ピア39のベストを主役に、ストライプとネイビーでまとめて都会的に。彼女は古着の刺繍ワンピをデニムに重ねて、エフォートレスなムードに。異なるテイストながら、絶妙な調和を見せていた
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赤キャップがリンクした2人。彼はゆるニットとショーツで肩の力を抜きつつ、小物使いでひとクセプラス。彼女はZippoのメッシュベストにフリンジスカートを合わせ、機能性と遊び心をうまく両立させていた
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彼はブリゲート×ベンドトーキョーのシャツに、サプライトーキョーのワイドパンツでストリート感を程よくキープ。彼女はベイフローのTシャツにレオパード柄を効かせて、抜群のフェス感を漂わせていた
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左はゴフクテンのストライプセットアップで、エネルギッシュかつモードな装い。右はサロペットにチェックシャツを肩掛けし、ナチュラルなムードにまとめた。方向性は違えど、どちらも抜群にフェス映え
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赤の羽織はビューティ&ユース、柄インナーは6のもの。強めの色合わせをソックス&スニーカーで軽快に調整。視線をさらう華やかさと、動きやすさのバランスが絶妙だった
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全身をヴィンテージで構成。チェックやロゴ、ピンクのウエストバッグなど、遊びの効いたアイテムを自在にレイヤード。仕上げのパープルの靴まで抜かりなく、自由さとセンスが光る装いに
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右はユニオンのグラフィックTで、メッセージ性のあるストリートスタイルに。左はリーバイスのデニムとナイロンアウターで、抜けのある王道カジュアルを体現。シンプルながらも、それぞれのらしさが出ていた
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彼はラファイエットのシャツでゆるくまとめ、彼女はオレンジのスカートでパッと目を引く仕上がりに。好対照な2人だが、並ぶといい空気が流れていた
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トップスはイズネス、パンツはビームス。ロゴTとナイロンパンツの組み合わせに、足元はテック系スニーカー。実用性を押さえつつ、ストリート感ものぞく軽快なスタイル
20周年を迎えたGREENROOM FESTIVALには、音楽だけでなくファッションも自由で個性的なスタイルが集まっていた。ヴィンテージを巧みに着こなす人、ブランドのミックスして楽しむ人、レゲエやストリートに振り切った人など、その多様さこそが今のフェスのリアル。機能性と洒落っ気を両立させながら、自分なりのテンションで楽しむ姿はどれも自然体だった。服に正解なんてない。ただ、心地よさとちょっとの遊び心があれば、それで十分。そんなムードが会場全体に流れていた。
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