長野・松本で開催される「りんご音楽祭2025」。その魅力を総まとめ!

長野・松本のアルプス公園で開かれている「りんご音楽祭」が今年もやってくる。会期は9月27日(土)と28日(日)。朝9時に開場し、ライヴは10時スタート。日没後の余韻までたっぷり楽しませてくれるのがこのフェスの美徳だ(各日の終演は20時30分、閉場は21時30分の予定)。見晴らしのいいアルプス公園が会場となっており、フェスを象るステートメントは、肩の力がふっと抜ける「あなたは私の二番目に好きな人」。この言葉の通り、評価から離れて〝好き〟で集まるムードが一帯を包む。まずは基本の情報を押さえておこう。

過去のりんご音楽祭を
チェックして準備万端に!

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りんご音楽祭
今年のトピックは?

今年の会場マップには小さなニュースがある。定番の「りんご」「そば」「おやき」「わさび」「きのこ」「レッドブル」に加えて、新たに「すいかステージ」が登場。色分けされたステージが斜面に沿って点在するため、木漏れ日が移ろう午後は場所ごとに音の表情が変わる。初見でも迷わないよう、事前に場内マップを眺めて動線の〝仮プラン〟を描いておくと当日の足取りが軽くなるはずだ。

ラインナップは、歌心の強いバンド勢から実験性に富むクラブアクト、気鋭のヒップホップまで、今年も横断的だ。初日の土曜日には、田島貴男(ORIGINAL LOVE)、奇妙礼太郎、七尾旅人、サニーデイ・サービスが〝歌の伸び〟で会場の空気を一段引き上げる。グルーヴの厚みを求めるならTENDRE、フルカワミキ÷ユザーン×ナカコー、Skaai(Band Set)、BREIMENのブロックを渡り歩きたい。場内を回遊すればTENDOUJIやZOMBIE-CHANG、Seiho、食品まつり a.k.a. foodman、yonige、CYKらが次々と〝新しい好き〟を更新してくれるだろう。タイムテーブルと併せて、ピークの波を自分の耳で組み立てていきたい。

2日目の日曜日はメロディと熱量のバランスがさらに豊かになる。水曜日のカンパネラ、GLIM SPANKY(Acoustic Set)、踊ってばかりの国、DYGL、PK shampooの地続きのドラマ感に浸るのもいいし、ヒップホップ・サイドの厚みへ舵を切るのもいい。RHYMESTER、KID FRESINO、kZm、MonyHorse、CYBER RUI、C.O.S.A.、Campanellaといった面々が〝そば〟ステージに骨格を与え、海外勢では台湾のDSPSとイルカポリスがフレッシュな風を運ぶ。ダンスミュージックの磁場も強く、☆Taku Takahashi、YELLOWUHURU、ALTZ、DJ HASEBEらが夕景から夜色へとテンポを加速させる。

このフェスがユニークなのは、日が落ちても熱が街へ移動しながら続くことだ。松本駅前のGNU、カーリーレコード、club INNERSIDEの3会場を使う「夜の部」は、9月26日(金)に開催される前夜祭、27日(土)の中夜祭、28日(日)の後夜祭と三夜連続。土日にはカジノディーラー〝Dealers Rush〟を招聘する遊び心も仕込まれている。当日券は各日3000円(※ドリンクは別料金)。さらに本編のアルプス公園で17時以降に受付を済ませた来場者には「夜の部」の無料参加券が配られる〝アフター5特典〟が今年も用意され、森と街をシームレスに往復できる仕立てだ。

チケットはシンプルに、通し(2日間)1万8500円、1日9800円。15歳以下と65歳以上は入場無料というローカルフェスらしい懐の深さも嬉しい。駐車券は場内と場外に種類が分かれ、キャンプ券(9/26〜9/29の最大3泊4日)や休憩広場券など、滞在の仕方を拡張するオプションも充実している。販売はe+、ローチケ、ぴあ、楽天、チケミー、Peatixほか。最新の在庫や注意事項は公式のチケットページで確認しておこう。

 

会場へのアクセスは
専用のシャトルバスで!

松本駅と会場を結ぶ専用シャトルが頼もしい。前売の電子チケットは往復1800円、片道1000円となっている(当日の購入は往復のみ2000円)。発着所は例年と異なり、今年は〝JA中信会館向かい〟に設置される。運行は8時から13時の間に駅前を出発し、復路は土曜18時〜22時、日曜15時〜22時。いずれもピストン運行で、ピークタイムには大型バス5台が15〜20分おきに回る。13時〜18時は運休という点だけ留意しておきたい。クルマで向かう場合は事前予約制の駐車券が必須で、場外臨時駐車場と会場を結ぶ無料シャトルの時刻も合わせてチェックしておくと安心だ。

 

食とカルチャーの厚みも
楽しみの大きなパートを占める。

会場内には〝森の名店街〟が現れ、東京台湾やミコト屋、松本の老舗・松本メーヤウなど多国籍の良店が肩を並べる。信州キノコ汁やおやきといったローカルの味に、クラフトビールやレモンサワーがよく合うはず。ふらりと立ち寄ったブースでZINEや古着に出会ってしまうのも、このフェスならではの偶然だ。

服装は、昼の陽射しと夜の冷え込みの〝温度差〟に合わせてレイヤリングを前提に。傾斜や芝生が多い会場なので、歩きやすいフラットなアウトドアシューズだと疲れが少ない。キャッシュレスが中心だが、屋台やシャトル当日券など小口の現金が役立つ場面もある。ごみ袋をひとつ携え、来たときよりも美しい会場を返す。そんな気持ちが翌年のフェスの風通しをよくするので、ぜひ実践しよう。運営の最新案内は開催直前にも更新されることがあるので、記事を読み終えたら必ず公式サイトの〝当日のご案内〟と各ページをもう一度確認してほしい。

最後にりんご音楽祭を、より楽しむための方法をお教えしよう。
ステージを〝点〟で追いかけるより、森の時間を〝線〟で歩く感覚を大切にしてみる。昼は木陰の歌に耳を澄ませ、夕方はDJのリズムに歩幅を合わせ、夜は駅前のフロアで街の熱と混ざる。りんご音楽祭は、自然と都市、ミュージシャンと生活者の距離が一気に縮まる週末だ。タイムテーブルと場内マップを手に、自分の体内時計に正直な2日間を設計してほしい。

 


【開催概要】
『りんご音楽祭2025』
日程/9月27日(土)28日(日)※雨天決行・荒天中止
開場/9:00 開演/10:00 閉演/20:30 閉場/21:30
会場/アルプス公園
住所/長野県松本市蟻ケ崎2455番地

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