FINE本誌およびウェブマガジンで「IKURA’s アメリカン オートモービル」を連載中のIKURAさん。これまで400台以上のクルマに乗ってきた、アメ車のみならずクルマのすべてを知るIKURAさんがプロデュースするのが「アメフェス」だ。
同フェスでは、アメ車のカスタムカー&カスタムバイクの展示、カスタムパーツメーカーの出店、さらにはドラッグレースやアーティストのライブまで開催される、いわばアメ車好きのお祭り。そんな同フェスでは、毎回来場者のアメ車やバイクをIKURAさんはじめ審査員が審査するアメフェスアワードが行われており、今回はその受賞者の中からIKURAさんが個人的に気になったクルマとバイクをピックアップしてみたぞ!
オリジナルへのリスペクトが感じられるのがイイ!
まさにアメ車といったカラーリングを披露した1台は、1959年式のインパラ・ワゴン。「よく見るとラメが入ってたりするけど、色のトーンとかはオリジナルの魅力に沿ってペイントされてる。アメリカで仕上がった1台を買ってきたらしいんだけど、なるほどねって感じ。ルーフキャリアも、オリジナルのアメリカらしさをちゃんと残してるからね。さらに見どころはホイール。ローライダーがよく履かせてたサプリウムってメーカーなんだけど、オレもよく履かせてた。わかってる人が作ったクルマだよね」
この年代らしいタテ目に惚れるね!
IKURAさんも同じ年式で、テールラインが異なるモデルを乗っていたというボンネビル グランプリ1965年。「実は1967年モデルを今買おうとしているんだよね。それぐらい好きなクルマ。なんといってもこのタテ目がいいよね。日本で言うところのグロ目。1965年とか1966年のアメ車に多かったライトで、GTOとかも採用してたし、これぐらいのアメ車を象徴するデザインだよ。これは1965年だけど、66年になるともう少しシャープな形になるんだよ。どっちかと言えばオレはそっちが好きだけど、この車も最高にカッコいいよね」
美しい仕上がりにクルマへの愛情を感じる!
「これは素晴らしかったね〜」。と絶賛の1台は、1962年式のコルベット。「今年のアメフェスアワードの受賞者の中でも、特に良かったね。実はご夫婦共にコルベット乗りで、隣の黄色い1969年式のコルベットが奥さん。とにかくキレイ。オレも乗ったことあるし、今も1961年式を持ってるけど、こんなに美しく仕上げているのは賞賛するよ。特にオリジナルのシャンパンゴールドのボディは最高だね。各ディテールを見ても隙がない。今年は全体的にクオリティが高かったけど、群を抜いてたかな。」
やっぱりハーレーはこのスタイルだよね!
最後はド派手なハーレー。アメフェスでは、こだわりのカスタムバイクを見られるのも魅力だ。「全体的によく出来てる。オレの好きなスタイルだなぁ。フロント21インチにケツが18インチのホイールを履かせた、つまりバガースタイルってヤツ。実はバガースタイルって、オレが作った言葉なのよ。2007年に本も出してるしね。キャデラックのようなラグジュアリーなバイクを作りたかった時に、アメリカで見かけたんだよ。それがすごくカッコよくてね。このバイクを見ると、当時を思い出すよ」
Profile: IKURA これまでに300台以上のクルマを乗り継いできたカーマニア。日本最大級のアメリカンカスタムカルチャーの祭典“アメフェス”の主催者でもある。そのほか、ミュージシャンやタレントとしても活躍中。HP:ikura61official.com/ |
文/安岡将文 写真/瀬田秀行