プレ値ものでも新品でもない、ユーズドスニーカーズ カイが提案する靴へのこだわり。

新品を取り扱うショップをもちろん、スニーカー専門のリセールショップが数多に出店する今。いかにして、個性を出すかがポイントになってくる。

なかでも、ユーズドスニーカーズ カイ(USED SNEAKERS KAI)は、ほかとは違う着眼点を持って営むスニーカーショップだ。仕入れるスニーカーへのこだわりや、今後の展望などを聞いてきた。

店主・加藤 開さん:父親からエア ジョーダンをプレゼントされたのが、スニーカーにハマったきっかけ。現在は変わり種コンバースに夢中のようだ

もっと気楽に履ける存在であってほしい。

“街に根付く靴店” そんな言葉が似合う店が埼玉の蕨にある。オープンしたのは、2021年の4月。そのオーナーは24歳。

「自分の店を持つことにずっと憧れを持っていました。それで、大学卒業と同時にお店を開いて今に至る感じ」。

7、 8畳程度のこぢんまりとした店には、所狭しとスニーカーが顔を並ぶ。お店を開いてまだ2年目。それでいて、この数のラインナップは目を引くものがある。

「卒業したら、もうお店を開こうと思っていたので、在学時からマイサイズ以外にもおもしろいと思ったスニーカーを集めていましたね。それこそアジアやヨーロッパ、アメリカなど海外によく行っていました。もしかしたら、今より行ってたんじゃないかな」。

そうして集めてきた靴のほとんどはユーズドもの。ほかのスニーカーショップとは違った体裁を保っている。

「プレ値でも新品でも、今やスニーカーって高いイメージがある。でも、僕としては高いスニーカー=いいわけじゃないと思っています。古いものもヴィンテージの域までいってしまうと高くなりますが、たとえば、 15〜20年前に発売されたものであれば、比較的安価に提供できるかなと思って、その年代ものを中心に取り扱っています。それに、スニーカーって結局は消耗品だと思っていて、もっと気楽に買えて履ける存在であってほしいなと」。

とりあえずやってみようの一心でお店を開いたこともあり、今後はいまだ未計画という。

「拡大とかは考えてなくて、地元で根付くお店でありたいですかね」

“スニーカーは安く買える”ことを周知したいという心意気から、店前に2000円コーナーを設置。加藤さんが買い付け時におもしろいと思ったものを置いている
 

レジ前のショーケースにはエア ジョーダン 1のシカゴやダンク ミシガンなど、ヴィンテージスニーカーを並べている。販売には前向きではないが、交渉次第で購入可能……かも !?
 

右:NIKE SPORTSWEAR(ナイキ スポーツウェア)
ジョージタウンのカラーが復刻し、また盛り上がりを見せるターミネーター。アッパーは黒、ヒールは褪せた赤、シュータンは青という変わった配色がおもしろい

中央:コンバース(CONVERSE)
赤、緑、パープルのクレイジーパターンのアッパーがまばゆいチャックテイラー。変わりもの好きである、加藤さん好みのデザインで、コーデに映える

左:アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)
なかなかお目にかかれないサンバのミッドカットは、2010年製。2種類のグレーを織り交ぜたクールな見た目を呈す。スケー トするにも調子がよさそうだ!

 

Shop Info


ユーズドスニーカーズ カイ(USED SNEAKERS KAI)
住所:埼玉県川口市芝中田1-1-14
営業時間:13:00〜20:00(土・日・祝11:00〜)
定休日:不定休
instagram:@usedsneakers_kai


写真/丸益功紀(BOIL)

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