緑豊かな苗場の山々に、今年もあの胸の高鳴る音が帰ってきた。音楽と大自然が美しく共鳴する日本最高峰の野外ロックフェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL ’26」。

ステージから放たれる圧倒的なサウンドはもちろん、広大な会場を色とりどりに彩る個性豊かなフェスファッション、疲れた身体と心を満たしてくれる絶品のフェス飯やキャンプスタイルまで、フジロックの魅力は音楽の枠だけにとどまらない。国境やジャンルを超えて集まった人々の笑顔と熱気に包まれた、忘れられない3日間の全記録をここに届ける。
音に酔いしれた3日間。
ライブレポートをお届け。

3日間にわたり、各ステージではジャンルや世代、国境を凌駕する圧巻のパフォーマンスが展開。怒濤のパンクサウンドから静寂を切り裂く重低音、そして歴史に残る名演まで、集まったオーディエンスの心を揺さぶり続けたライブの空気をここに凝縮して届ける。
Day 1:7月24日(金)
——27年ぶりのハイスタ、爆音のTURNSTILE、
そしてThe xxが創り出した緻密な静寂。
初日の苗場は、夕方のGREEN STAGEに登場したTURNSTILEのハードコア・パンクが熱気の火ぶたを切った。雨の気配を吹き飛ばすような爆音と圧倒的なパフォーマンスで、前方エリアは瞬く間にモッシュの渦へと化す。続くステージには、1999年以来27年ぶりに苗場の地に帰ってきたHi-STANDARDが降臨。パンクロックの金字塔として、圧倒的な熱量と会場全体の大合唱でGREEN STAGEを揺らした。
TURNSTILE




一方、WHITE STAGEではソウルフルな歌声で観客を包み込んだARLO PARKSが上質なグッド・ミュージックを届け、夜のトリを務めたASIAN KUNG-FU GENERATIONへとバトンをつなぐ。そして初日GREEN STAGEのヘッドライナーはThe xxだ。ロミー、オリヴァー、ジェイミーの3人は過度なMCや派手な演出を排し、「Intro」「Say Something Loving」「Islands」「Angels」などをプレイ。ジェイミーが繰り出すタイトなサブベースと繊細なギター&ボーカルが夜の山気と混ざり合い、広大な空間を濃密な密室へと変貌させる洗練されたステージで初日を締めくくった。
ASIAN KUNG-FU GENERATION




Day 2:7月25日(土)
——XGのWHITE超満員、
Fujii Kazeのソウルフルなライヴ、クルアンビンの衝撃
2日目はジャンルの垣根が完全に決壊した一日となった。RED MARQUEEではサニーデイ・サービスが最新作『サニービート』の楽曲を感情豊かに響かせ、FIELD OF HEAVENではBADBADNOTGOODがジャズとヒップホップを融合させたファンクで超満員の観客を揺らす。19時50分のWHITE STAGEは、入場制限がかかるほどの超満員状態となったXGのステージだ。生マイクでの鋭いラップと一糸乱れぬダンスで「LEFT RIGHT」「SHOOTING STAR」などを叩きつけ、居合わせた洋楽・ロックファンまでも完全に圧倒した。
サニーデイ・サービス

XG


GREEN STAGEでは夕刻、Fujii Kazeが登場。PA卓付近からサックスを吹きながら姿を現すサプライズから、「ガーデン」「まつり」「何なんw」「死ぬのがいいわ」などヒット曲をフルバンドとともに惜しみなく投下。後方まで総立ちで踊らせる圧巻のソウル・レビューを展開した。そして大トリのKHRUANGBINの出番では雨が降り注がれたが、彼らが奏でるエコーの効いたギターと鉄壁のダブ・ベースは、雨音すらも演出の一部へと変えた。濡れた苗場を心地よいトランス状態へと導く、至高のサイケデリック・ナイトとなった。
Fujii Kaze



Day 3:7月26日(日)
——平沢進のディストピア、
MOGWAIの爆音、MASSIVE ATTACKの重圧
最終日の苗場は天候がめまぐるしく変化するタフなコンディションとなったが、WHITE STAGEのトリを務めたMITSKI(ミツキ)の演劇的で壮大なパフォーマンスをはじめ、各ステージで記憶に残るライブが続いた。
GREEN STAGEのクライマックス前、19時に登場した平沢進+会人は、レーザーハープと不気味なマスクの会人を従えて「DUSToidよ歩行は快適か?」「夢みる機械」「BERSERK-Forces 2016」「救済の技法」を熱唱。会場を唯一無二の異世界へと変貌させた。続いて登場したMOGWAI(モグワイ)は、「Mogwai Fear Satan」をはじめとする静と動の爆音ノイズで苗場の空気を震わせる。
そして2026年の大トリを務めたのは、16年ぶりの帰還となったMASSIVE ATTACKだ。ステージ後方の巨大LEDには現代の社会情勢やデータテキストがリアルタイムで映し出され、腹底に響くインダストリアルな重低音が鳴り響く。「Teardrop」「Angel」「Unfinished Sympathy」といった名曲群に引き込まれるなか、途中にアヴィーチーの「Levels」を引用する演出も見せるなど、単なるノスタルジーに収まらない重厚かつクリティカルな表現を突きつけ、3日間の狂騒に深い終幕をもたらした。



























































