建築マニアは楽しさ倍増。〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉で過ごす秋の洛北。

秋の長雨がおさまり始め、ようやく気兼ねなく旅行がしやすいシーズンに。とはいえ、やはり人混みは避けたいという人も多いのではないだろうか。そこで旅先として提案したいのが〝京の奥座敷〟と呼ばれる洛北だ。もちろん「秋の京都なんてどこも大混雑じゃないか!」と反論の声が聞こえてくるであろうことは百も承知。しかし、洛北エリアに限っていえば、京都の中心地と比較して圧倒的に混雑が少なく、オーバーツーリズムとも無縁。緑豊かな場所で、静かな京都ステイを満喫することができるのだ。

そんな洛北の旅の拠点としておすすめしたいのが、開業40周年を迎える〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉。日本近代建築の巨匠・村野藤吾の遺作であり、随所から村野建築ならではの造形美を体感できるスポットとしても知られている場所だ。今回は同ホテルの魅力とともに、洛北の見どころを紹介していこう。

 

村野藤吾の美しい意匠に触れる
〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉。

1986年に開業した〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉は、昭和ポストモダン建築の巨匠・村野藤吾最晩年の作品であり、周辺の自然と調和したドーナツ型を特徴としている。クラシカルな建物には優美な曲線が多用され、ゲストが自然とリラックスできる雰囲気を演出。また、独特の質感や繊細なディテールなどが至るところに見られ、まさに村野藤吾の集大成といえるホテルなのだ。

 

建築好きであれば見ておきたい!
村野藤吾を色濃く感じる館内5つのスポット。

①角のない空間がやすらぎを与える【客室】

客室にも、村野藤吾デザインによるダイニングテーブルやチェア、照明などを設置。インテリアも全てが曲線的で、手に触れるものはすべて、丸く角を取るよう意識されている。また、どの客室も窓から洛北の自然が眺められ、秋には紅葉の景色が広がる。

 

②軽やかなのにダイナミックな【吹き抜け】

館内の中でも特に圧巻なのが、ロビーの1階〜地下2階までの吹き抜けだ。数字の6のように曲線を描きながら、床に接する段板を浮かせた浮遊感を感じさせる階段のデザインは、〝螺旋階段の魔術師〟とも称された村野藤吾の真骨頂ともいえる。また、ステンレスレースと籐製の腰板による、無機質と有機質のコンビネーションも印象的。

 

③村野建築の多彩さがうかがえる【ゴールドルーム】

朝食会場にも用いられる大宴会場〝ゴールドルーム〟は、村野藤吾が森をイメージして設計。壁面を埋め尽くす緑のモザイクタイルが特徴で、さらに木漏れ日をイメージした金のタイルがアクセントに。紫の階調を施した楕円を中心に緑色の三角形を並べた天井も、空間に足を踏み入れた瞬間インパクトを与える。村野の技法の多彩さと深みが味わえる場所だ。

 

④創業当初から残る村野藤吾の美を堪能。【バー アスコット】

村野藤吾の意匠が建築当時のまま最も残されているといわれているのが、1階の〝バー アスコット〟。ここに並ぶテーブルやチェアも、やはり村野藤吾によるもの。内装はチーク合板を平滑に張り回しており、村野が昭和初期から好んだ手法だ。英国調のオーセンティックな空間で世界の銘酒を嗜みながら、〝村野建築〟らしさを発見するのもここの醍醐味。

 

⑤今後、再現不可能な貴重な和風建築【茶寮】

〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉のシグネチャーのひとつである数寄屋造りの〝茶寮〟にも、村野藤吾の哲学が凝縮している。天井や欄干、猪目窓、柱など、〝茶寮〟をつくる貴重な建材や職人の高度な技術による建具には、一度破損してしまうと修復や再現が困難な意匠も多いのだとか。

〝茶寮〟は予約制で会食利用ができるほか、期日限定で〝BAR茶寮〟もオープンする。美しい日本庭園を眺めながら食事や美酒を堪能するひとときは、大人ならではの贅沢だ。

 

会食では、京の旬の食材にこだわった懐石料理を用意。見た目にも美しく、五感で楽しませてくれる。

 

足を伸ばして、
洛北エリアの名所へ。

由緒ある寺社が点在しながらも、いまだインバウンドが少ない洛北エリアは、喧騒を避けながら京都らしい非日常が味わえる、まさに穴場中の穴場。ここでは〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉からすぐ行ける名所をご紹介しよう。

 

狩野派の襖絵に圧倒される
皇室ゆかりの【実相院門跡】。

約800年前に創建された実相院門跡は、皇室や親王家、摂家の子弟が代々の住職を勤めてきた格式高い門跡寺院。大宮御所から移築された客殿や四脚門、庭など、今なお寺院の各所に、王朝文化の面影が残されている。なかでも各室を彩る、狩野派が描いた「群鶴図襖」や「四季花鳥図」などの雄壮な襖絵は見応え十分。秋にしか見ることができない、磨かれた床に紅葉が映る「床もみじ」も実に美しい。

 

※襖絵を撮影することは禁止。この写真は特別な許可を得て撮影しています。

 

日本三大龍穴!
神秘のパワースポット【貴船神社】。

万物の命の源である水の神を祀る貴船神社。その起源は1,600年も遡るといわれており、知る人ぞ知るパワースポットだ。また、奥宮本殿の真下にあると伝えられている龍穴は大地のエネルギーが溢れる神聖な場所で、奈良県の室生龍穴、岡山県の備前龍穴とともに、日本三大龍穴のひとつに数えられている。森に囲まれ、すぐ側で川が流れる神社周辺は散策しているだけでもマイナスイオンがたっぷりと感じられ、癒し効果も抜群!

 

 

宿泊プラン
「実相院門跡 特別拝観と茶寮会席 洛北ステイ」で
秋の洛北を満喫しよう!

現在〈ザ・プリンス 京都宝ヶ池〉では、実相院と連携した宿泊プラン〝実相院門跡 特別拝観と茶寮会席 洛北ステイ〟を販売中。実相院門跡の執事の方の案内により、通常非公開の襖絵〝黄帝造船車図襖〟や床の間の〝帝鑑図〟を鑑賞ができるほか、書院でお茶を体験することができる。その後、ホテルの〝茶寮〟で楽しむ特別会席の夕食までがセットになったプランだ。詳細は、以下のホテル公式Webサイトからぜひチェックを。プランを利用して、まだ知られざる洛北の魅力を発見しよう。


 

【詳細】
「実相院門跡 特別拝観と茶寮会席 洛北ステイ」
HP:https://www.princehotels.co.jp/kyoto/plan/jissoin_rakuhokustay/

 

【問い合わせ先】
ザ・プリンス宝ヶ池 宿泊予約係
☎︎:075-712-3456(10:00〜17:30)


text:Yuki Kimijima

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