乗り心地ゆったりな愛車で静かな海沿いのコテージへ!

ドライブ好きが嬉しい6気筒ディーゼルエンジンの力強さとゆとりあるボディサイズに加え、燃費や足まわりも優秀なCX-60。こんなSUVが相棒なら、海沿いのクルーズも至福の時間に。

MAZDA/CX-60 マツダ/シーエックスシックスティー

ボアフリースカーディガン1万6500円、プルオーバーパーカ1万4300円/ともにアーモンド(トライオン 03・4485・0051)、チェックシャツ2万8600円、デニムパンツ2万5300円/ともにアウターノウン(RHC ロンハーマン 0120・008・752)、シューズ2万5300円/クラークス オリジナルズ(クラークスジャパン 03・5411・3055)、キャップ5720円/シーガー(ハンドイントゥリーショールーム 03・3796・0996)、パンツに引っ掛けたサングラス2万7500円/アイヴォル(アイヴォル トウキョウ ストア 03・6427・3677)、その他スタイリスト私物

エンジンも車体も大きいけど、燃費性能はかなり優秀!

ロングドライブに快適さを求めるなら、ゆったり乗れるサイズを選ぶのが最適解。ただし車体が大きくなると、燃費性能や取りまわしに影響が出るため、そこそこのサイズでお茶を濁しがちだ。でも、CX-60だったら、そんなジレンマを解消できるはず。これは、マツダがグローバルモデルとして打ち出したラージ商品群と呼ばれるシリーズの第1弾として誕生したクルマ。新開発のプラットフォームを採用し、国産車では少なかったラージサイズのクルマという新しい選択肢が話題を集めている。

その全長(4740㎜)と全高(1685㎜)は、マツダ車で最も大きい7人乗り3列シートを有するCX-8に近く、全幅に至っては1890㎜と、CX-60は5人乗りながら、上回るサイズ感を誇る。これは国産SUVの中でも非常に大きな部類だ。そんなゆったり乗れるサイズ感でありながら、21㎞/L(※WLTCモードの場合)という燃費のよさを実現。その秘密のひとつが、e-スカイアクティブ D3.3というパワートレインにある。これはハイブリッド用に最適化された直列6気筒ディーゼルエンジンで、ハイブリッドシステムと組み合わせることで最高出力や最大トルクに影響を与えることなく、燃費や排気浄化性能を高められるのだ。加えて、このパワートレインをフロントに置き、後輪を駆動させるFRレイアウトのAWDもメリットが大きい。前後重量配分を50:50に近づけやすい構造なので旋回性能を高めることができ、前輪の切れ角を大きくすることもできるため、ハンドリングがスムーズに。最小回転半径は5.4mを実現し、CX-8の5.8mより小まわりが利くのだ。

この日はそんなCX-60を駆って、内房の静かな海に面した隠れ家的グランピングコテージへ。その居住性の高さのおかげで、開放的な気分でクルーズできたのは言わずもがな。8速ミッションがスムーズに繋がり、それでいて後方から蹴るようにして力強く加速するFRのようなAWDがもたらす伸びやかな走りがあまりにも気持ちよすぎて、到着したときに走り足りなく感じてしまったくらいだ。

さらに感動したのが、身長を入力すると推奨のドライビングポジションになるようヒジやヒザの曲がり具合、背もたれの角度を自動調整する機能。車載カメラで目の位置を把握するので、その精度は非常に高い。そのおかげで、帰路の運転でも疲労を感じにくく、気持ちよく走れてしまうのだ。

ナイロンジャケット6万6000円、パンツ3万6300円/ともにホワイトマウンテニアリング、スリッポン4万1800円/リポーズウェア(ともにホワイトマウンテニアリング 03・6416・5381)、スウェットシャツ9900円/オーシャン パシフィック(ハンドイントゥリーショールーム 03・3796・0996)、クリップオンサングラス5万1700円/アイヴァン(アイヴァン 東京ギャラリー 03・3409・1972)
ボーズサウンドシステムを上級グレードに標準装備(ついていないグレードでもオプションで設定可能)。通常はドアにあることが多い前方の低音スピーカーをフロントカウルサイドに配置することで、部屋の両隅にサブウーファーを置いたような存在感のある重低音を実現している。299万2000円〜626万4500円 ※ XD- ハイブリッド プレミアム スポーツの場合547万2500円(ともにマツダコールセンター 0120・386・919)

直列6気筒ディーゼルエンジンの音に男心がくすぐられっぱなし!

CX-60のパワートレインであるe-スカイアクティブ D3.3は、モーターと第2世代の直列6気筒ディーゼルターボエンジンを組み合わせたもの。このエンジンは燃費と環境性能の改善を図りながら、第1世代以上のトルクと出力を実現しているのが特徴で、アクセルを踏み込めば、3.3リットルという大排気量のおかげもあって伸びやかで力強い加速を楽しめる。そんなパワフルな走りとは裏腹に、そのエンジン音には不思議な心地よさがある。実はこのパワートレインのエンジンサウンドには独自のチューニングが施されていて、回転域からトルクピークまでを強調し、力強いディーゼルサウンドを演出している。その一方で車体自体の静粛性は高いため、チューニングされたディーゼル特有のエンジン音が軽いハミングのように聞こえてくるのだ。

心地よさという点では、カーブが多い道での小気味いい走りも見逃せない。その秘密は、キネマティックポスチャーコントロールという走行制御技術にある。これはロードスターに初採用されたもので、コーナリング中に後輪内側に軽くブレーキをかけて車体の挙動を安定させ、旋回安定性を図ってくれる機能のこと。クルマが地面に吸い付くように安定し、車体の浮き上がりを抑えられるので、カーブを抜ける瞬間がすこぶる爽快なのだ。

CX-60はミドルサイズSUVの中でも大型なので、取り回しに不安を感じるかもしれないが、新機能の360度ビューモニター・シースルービューが搭載されているので心配しなくていい。これは低速走行時や駐停車時に車両周辺の状況をセンターディスプレイに表示し、運転席から見えない死角の安全確認を補助するシステムのこと。この機能があるおかげで、目視では死角になってしまう車体前や左右、後方を車両が透けて見えるようにモニター上で確認できる。しかも、狭い道ですり抜けたり、路肩に寄せたりする場合は、モニター上では前方に向けてガイドラインが引かれ、うまくすり抜けられるのかを把握しながら走ることも可能。これなら1890㎜という車幅を気にすることなく、狭い路地も走れるはず。車庫入れや車庫出しのアシストも高性能で、ハンドルの切れ角に応じた進路予想のラインを4輪すべてに表示。ハンドルと連動したこのラインが壁や隣のクルマに重なっている場合は、接触コースを走ることを意味する。この予測ラインを見ながらハンドルを切れば、狭い駐車場でも擦ってしまう心配なし。車庫入れに難儀しそうという理由で大きなクルマを諦めていた人には朗報かも!?

タンレザーを基調とした作りが大人のクルマ感を倍増!


しなやかで丈夫なナッパレザーを贅沢に使ったインテリアを上級グレードのオプションで選択可能。その中でもタンカラーは、最上級モデル(プレミアム スポーツ)限定カラーだ。7つあるインテリア素材のバリエーションのうち、6種類はレザー。いずれも、大人のクルマであることを感じさせる上質な仕上がりが特徴だ

ラゲッジのサイドポケットに遊びギアの小物を入れておく!


開口幅が1082㎜と広く、荷物の出し入れがしやすい設計で、手が塞がっているときに嬉しいハンズフリー電動リアゲートも備わっている。サイドには中身が見える状態で収納できる、メッシュポケットも用意。ここに遊びギアを常備しておけば、すぐさま遊べる


Car Spec
パワーユニット:水冷直列6気筒 DOHC24バルブ 直噴ターボ+永久磁石式同期電気機
総排気量:3283cc
動力用主電池:リチウムイオン電池
駆動方式:4WD
トランスミッション:8EC-AT
乗車定員:5人
車両寸法:全長4740×全幅1890×全高1685mm
最小回転半径:5.4mm
燃料・燃費:軽油・21.0km/L ※WLTCモード


写真/川田有二 スタイリング/田川 匠(remix) 文/遠藤 匠

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