ここ最近、SNS を中心にゴルフ場でサッカーボールを蹴る動画が出まわっている。実はこれ、フットゴルフと呼ばれるスポーツなのだ。サーフ&ターフという言葉があるように、サーファーがゴルフにハマる昨今。よりアクティブで楽しいこの種目に、ハマる大人も多い。
フットゴルフはその名のとおり、サッカーボールを蹴ってゴルフをすること。スコアもバーディー、パー、ボギーとゴルフと同様にカウント。もちろん、バンカーもあれば、OB もあるし、ウォーターハザードもある。
展開がゆっくりなので、仲間と楽しみながらプレイできるのが醍醐味。また、同じ芝でもサッカー場とは異なり、起伏や傾斜があるため、イレギュラーにボールが動くところがおもしろいところ。
始めるときに気を付けたい6つのこと。
芝を傷めるサッカースパイクはNG!
ゴルフ場のキレイに整備された芝を守るため、スパイクの使用は認められていない。トレーニングシューズやフットサルシューズを使うようにしよう
ポロシャツでのプレーが望ましい。
カジュアルで大丈夫だが、ノースリーブやT シャツは選ばず、襟付きシャツを着用する。ちなみに短パンの場合は、ニーハイのロングソックスをはくとよい
打つ時は静かにしよう。
ゴルフ中継で、「お静かに!」というプレートを掲げている人を見たことない? フットゴルフでもそれは同じ。プレイヤーの集中を妨げてはいけないのだ
グリーンの中に入らないように!
グリーンの芝は繊細だ。そのため、フットゴルフ用のカップは違う場所に作られている。もしボールが乗ってしまったら、拾い上げて近くからリスタート
ゴルファーに配慮したプレイを!
ゴルフは紳士のスポーツ。その競技と同じ場所を共有するのだから、楽しむのはいいが、はしゃぎ過ぎはNG だ。あとは、ゴルフ場のマナーに準じよう
リフティングやドリブルで移動しない。
サッカーボールを持っていると、ホール間の移動中につい遊んでしまいがち。でも、芝を無駄に傷つける可能性があるので、マナー的にNG とされている
どこが楽しいのか、プレイヤーにインタビュー!
プロフットゴルファー
加藤順大さん(38歳)
日本フットゴルフ協会のライセンスプレイヤーとして活躍する元J リーガー。また、京都で唐揚げ屋「キックオフ」を営む instagram:@nobuhiro1.footgolf
サッカー×ゴルフのユニークな新感覚競技!
最近、サーフ&ターフという言葉をよく耳にする。それは波乗りとゴルフの両方を楽しむ人が増えたから。でも、ターフ=ゴルフとは限らないようだ。
「フットゴルフは数年前から徐々に注目されつつあった競技。でも今年に入って、一段と注目度が加速している感じがする」と教えてくれたのは、プロフットゴルファーの加藤さん。実は彼、元プロサッカー選手。
「6年ほど前にフットゴルフと出会って、冬場のオフシーズントレーニングとして取り入れたんですよ。そうしたら、楽しくて楽しくて……。ゴルフ場みたいな大自然の中でボールを蹴るなんて経験、Jリーガーでもなかなかないですからね」。そう、このフットゴルフというスポーツは、サッカーボールを使って、9ホールか18ホールのゴルフコースをいかに少ない打数で回れるかを競う競技。
「ゴルフ場って起伏や傾斜があるじゃないですか、だからボールが思わぬ動きをすることが多い」。何が起こるかわからないから、そこに自然と笑いやドラマが生まれる。「初心者が勝つことも多い。そこがフットゴルフの楽しさでもありますね」
写真/瀬田秀行 イラスト/河合 寛 撮影協力/鳳凰ゴルフ倶楽部