ハリウッドスターが、過去の動画をきっかけに償いの旅をするダークコメディ『アウトカム』。主演のキアヌ・リーブス、キャメロン・ディアス、マット・ボマーの3人が集結し、大人のための〝再起の物語〟について語ってくれた!
「僕はこの男がかわいそうでならないね」
〝いい人〟の代名詞
キアヌ・リーブスが演じるのは〝嫌なやつ〟⁉
トップスター3人が知る
名声の裏側とは。
──実際にハリウッドスターであることが、この作品に与えた影響はありますか?
キアヌ:僕の経験がそのまま描かれているわけではないけど、共感できる部分はあったよ。経験にもとづく演技をした部分もあるけど、僕のバイオグラフィーというわけではないかな。
キャメロン:今のセレブリティ・カルチャーの中で、有名人たちがどういうプレッシャーを受けるのか、ということを描いているんだけど、(キアヌ演じる)リーフのような体験は、ほんの一握りの人しか分かっていない。SNSが台頭している今、誰しもが有名になりたいと思っているけど、名声を得るとどういうことになるのか、という実情を描いている映画なの。
マット:僕はまわりでは自分よりもはるか先に、有名になった知人や友人が沢山いたから、こういった状況を近くで見てきたんだ。実際にそういう境遇に陥った時に、人はどう試行錯誤していくのか、っていうことを見てきている。そういった経験が、今回の演技の参考になったよ。
──キャラクターに対してどういう印象を抱きましたか?
キアヌ:僕はこのリーフという男がかわいそうでならないね。悪人とは言えないけど、どことなく嫌なやつで、過ちもたくさん犯してきた。彼を演じていて、何というか、居心地が悪かったよ(笑)
キャメロン:そんな居心地の悪そうなキアヌを見てたら、ちょっと気の毒だったわ(笑)。リーフを支える友人役は気楽だったけど、キアヌは人生を丸ごと破壊されかねない境遇を演じるわけだから。その様子がとても気の毒だったの。
マット:僕たちは(リーフに)どこまでもついて行くから、僕たちがついてるから大丈夫、って励ませばよかっただけだからね。
──主人公のリーフは過去の過ちを振り返らなければならないですよね。
キアヌ:何を見つめて、何から目を背けるのか、これ次第だと思うけど、リーフに関しては長年の友達との関係が、自分の姿を映す鏡になっているんじゃないかな。2人は、正直に彼にいろいろ言うからね。でも2人ともリーフに対して、ちょっと甘かったのかもしれない。
キャメロン:結局、聞く耳を持たない人に説教しても仕方がないのよ。破滅に向かう友人を黙って見ているしかない時もあって。そういう人っていうのは、止めようがない。友人であることの辛さはそういうところにあるわよね。ザンダーもカイルも、自分自身の成長の過程にあるから。
キアヌ:リーフは自己中を貫くんだけど、最終的には彼も友達の大切さを気づくんだ。3人が、もう一度ひとつになっていくんだよ。

──キアヌさんは、最近コメディへの出演が増えていますが、アクション映画が大変だったからですか?
キアヌ:疲れたからって言いたい?(笑) そんなことはなくて、コメディだって、すごく大変なんだ。特にキャラクター自身が真顔で真剣であって、それのおかしみを醸し出さなければならない時はね。アクションが続いたことへの反動かどうか分からないけど、コメディに出演するのも好きだよ。この作品は悲劇的なコメディなんだけれど、少し違うテイストの作品に出るのも好きだし、変化は好きだね。
マット:キアヌは最近、ブロードウェイでも大成功したよね。とてもおかしくって、ドラマチックで、深淵で。素晴らしかったよ。
『アウトカム』が解き明かす
現代の〝教訓〟。
大人に必要なユーモアとは?
──リーフのように、過去にしこりを残し疎遠になった友人と対話するのは勇気がいりますよね。実生活でもあるのではないでしょうか?
キャメロン:まさにこの映画が意図していることなんじゃないかしら。たとえば、キャンプで焚き火を囲んで物語を語るのも、人生の教訓を得るためにやってきたことであって、この映画はそういう教訓的な悲劇と言えると思う。人は、いずれ蒔いた種を回収しなければならない。これは物語だけど、少しでも共感できたなら、自分の人生を振り返るきっかけになるかもしれない。自分のしこりはどこにあるのか、修復すべきことは何なのか、修復できたなら自分も他人も苦しみから解放されるのか、そういったことを振り返るきっかけになると思うわ。
──本作はダークなコメディで、おかしくもあり、ドラマチックでもありますね。なぜ、ユーモアが責任や過ちを語るのにいい方法なんでしょうか?
キアヌ:そのユーモアがあるからこそ、安全なのかもしれない、緊張を解くいい手立てなのかもしれないね。
キャメロン:悲しみも喜びも表裏一体ですから。ユーモアはそのバランスを取ろうとする、人間的な衝動じゃないかしら。そうでもしないとどっちかに溺れてしまうから。
キアヌ:愛憎にしても、悲劇にしても、喜劇にしても、全部表裏一体の関係だね。
──3人の相性はどうでしたか?
マット:この3人のケミストリーは監督のジョナ・ヒルによるところが大きかったね。自由に即興させてくれて、試行錯誤することができた。それで3人の呼吸が整ったんだと思う。
キャメロン:マットがそれぞれのシーンで色んな演技を見せてくれたから、それだけを繋ぎ合わせた映像を見てみたいわ。
キアヌ:ジョナが環境を整えてくれたから、僕らはここでいよいよ白状するんだとか、さらけ出すんだ、という意識で撮影に飛び込むことができたよ。
キャメロン:実はマットと私が演じる友人役は、ジョナの高校時代の友人がモデルになってるの。実際に友人2人は撮影を見ていたので、すごくメタ的だった。私たちのキャラクターは実在の人物にもとづいているのよ。
マット:ザンダーは、共同脚本のエズラをベースにしてるんだ。カイルはコンサルタントだったかな。



ジョナ・ヒル監督は最高!?
巨匠マーティン・スコセッシとの共演裏話も。
──劇中では、マーティン・スコセッシ監督と共演されていますね?
キアヌ:スコセッシ監督との撮影は本当に特別な体験だったよ。過去にも一緒に仕事をしたけど、本当に素晴らしくて、俳優としても芝居に説得力がある。あの眼差しも、見透かされているような感じがするしね。しっかり相手と向き合う人で、とてもチャーミングなんだ。
──ジョナ監督とスコセッシ監督の現場での様子はどうでしたか。巨匠を演出するっていうのは、どういう感じだったのでしょうか?
キアヌ:ジョナはすごくリスペクトしていたし、楽しそうに演出していたね。スコセッシ監督も一役者だから、いちいちジョナに確認するんだ。(スコセッシのモノマネをしながら)「今のどうだった? もうワンテイクやる? 君に任せるよ」って。あのスコセッシ監督が、ジョナに確認を取っていたよ(笑)
キャメロン:スコセッシ監督も出演するのに慣れているから、任せる余裕を持っているんだと思う。ジョナはジョナで、監督としてすごく自信があるし、方向性がはっきりしている。彼の演出はすごく楽しいの。
マット:ジョナは思い描くものを強制せず、役者を泳がせる余裕を持っているんだ。脚本を死守したいというタイプの監督ではないね。だから、役者としてはもう最高の監督だよ!


映画『アウトカム』が描くのは、ハリウッドという遠い世界ではなく、不器用ながらも過去と向き合い前を向こうとする大人たちの物語。キャリアや人間関係に責任を持つ大人世代にとって、本作はほろ苦くも温かいエールになるはず!
6歳からハリウッドのスターであるリーフ・ホークは、問題を抱えていた。謎の動画をネタに恐喝されたリーフは、自らの過去と向き合うことで過ちを清算し、業界からの追放を回避すべく、先手を打ってお詫びのためのツアーへと出発する。
Apple Original Films『アウトカム』
配信表記:Apple TVにて4月10日(金)より世界同時配信開始!
画像提供 Apple TV











