海オトコの定番時計であるタフなダイバーズウォッチ。潜水計器としてのデザインやスペックの規格を守りつつ、各ブランドは個性を演出している。氷海をテーマに掲げた時計を身に着けて、暖かくなるこれからのシーズン、まずは気持ちから爽やかに。
ベル&ロスのBR 03 – 92 ダイバー ホワイト
ダイバーズでは珍しい角形に、
爽やかな白いダイヤルが目を引く。
ダイバーズウォッチと名乗る場合、公的に定められた規格をクリアしなければいけないため、どこのブランドのものもデザインが似てくる。特にケースにおいては、防水効果の高いねじ込み式のケースバックを採用する必要がある。そのため、回転軌道に最適なラウンド型ケースが主流になっているわけだ。しかしベル&ロスは、そういった当たり前を覆す。航空計器をイメージしたBRシリーズのデザインを継承しつつ、ケースや風防をより強固にすることで、角形ケースでありながら300m防水を実現した本格派ダイバーズウォッチ BR 03-92 ダイバーを完成させた。ダイバーズでは珍しい角形に、爽やかな白いダイヤルが目を引く。その不可能と思われていた挑戦に、時計業界の目利きたちも驚愕。角形デザインが作り出す洒脱なデザインで腕元にアクセントを作る新感覚の海時計となった。
新作モデル"BR 03-92 ダイバー ホワイト"は、反射しやすいため、ダイバーズウォッチにはあまり使われないホワイトダイヤルを採用し、クリーンで華やかな雰囲気に仕上げている。スペック面は完璧なのに、アクセサリー効果も高いので、ダイビングやサーフィン、海遊びの際には腕元のアクセントになるだろう。一般的なダイバーズウォッチとは異なる趣をまとうこの1本を着けて、海へと駆けようじゃないか。
DETAIL
白は光を反射するので、視認性が求められるダイバーズウォッチには不向きなのだが、そういった常識に対して挑戦を。また、反射防止サファイアクリスタルガラスを採用し、反射を抑制している
海の中でアクティブに遊んでも大丈夫なように、大きなリュウズプロテクターを備える。少しの誤りもないように、ねじ込む方向を書いてくれている点も気が利く
ケースの存在感に合わせて幅広なデザインを採用したラバーストラップ。水への耐性はもちろん、ホールド感にも優れている
大きなインデックスと針は、暗所で明るく光るスーパールミノバ。光の閉ざされた深海においても視認性を確保してくれる
同コレクションには、ほかにもこんなモデルがある!
<お問い合わせ先>
ベル&ロス 銀座ブティック
03・6264・3989
モンブランの1858 アイスシー オートマティック デイト
初めてのダイバーズウォッチには
メール・ド・グラス氷河が描かれている。
1950年代から作られているダイバーズウォッチは、いわずもがな海の時計だ。しかし、優れた防水性や視認性の高さ、そして堅牢なケースは、登山家や冒険家にとっても理想的なものである。白い婦人の異名をもつ名峰をブランド名に冠するモンブランは、1906年に筆記具ブランドとして創業し、1997年からは高級時計にも参入した。その際に時計製造のノウハウや文化を取り入れるため、1858年に創業した名門ミネルバを傘下に収めている。ミネルバの時計は、高い性能が評価され、冒険家に愛用されてきた。
そこでモンブランでは、この伝統を受け継ぎ、ブランド初のダイバーズウォッチ"モンブラン 1858 アイスシー オートマティック デイト"を製作したという。ミネルバもモンブランも山と近しいブランドなので、ダイバーズウォッチであっても山を意識するのは当然のこと。ダイヤル表現にモンブラン北壁にあるメール・ド・グラス氷河のテクスチャーをイメージすることで、これまでのダイバーズウォッチにはなかった涼やかな表現となっている。スペック的には海でも山でもアクティブに楽しめるが、このカラーリングなら街使いとしてもいい。梅雨シーズンに入る頃合いもあって、オーバースペックながら心強い1本と言えるだろう。
DETAIL
厚さ0.5㎜が限界であるダイヤルに、氷河のテクスチャーを表現するために採用されたのが、古くから伝わるグラッテボワゼという技法。このブルーの色合いは、氷河の中に入った気泡によって引き出される色をイメージしている
ケースバックには、水に浮かぶ氷山の周囲を泳ぐダイバーの姿が描かれる
リュウズには、モンブランのアイコンであるホワイトスターが鎮座して、ブランドの格式をさりげなくアピール。さらに、ケースはドーム型で強度を高めている
針とインデックスで夜光の色を変え、暗闇のなかでの視認性をアップしている!
同コレクションには、ほかにもこんなモデルがある!
<お問い合わせ先>
モンブラン コンタクトセンター
0800・333・0102
写真/正重智生(BOIL) 文/篠田哲生