疲れたカラダが喜ぶ睡眠のコツ。【Part-1】

眠っている間こそ、カラダをリカバリーする最大のチャンス。理想的な寝姿勢から心地よい寝具、気分が上がるパジャマまで。眠るための環境を今こそ見直そう。

 

知っておきたい
睡眠のこと。

毎日考えることは山ほどある。けれど、毎日の眠る時間を意識することは少ない。〝眠り〟は人生を整えるための確かなツールと言われている。その意味を今あらためて考えてみよう。

 

睡眠のPOINT①
人生の約3分の1は睡眠時間。

仕事に打ち込み、夜は趣味や仲間との時間でリフレッシュ。週末は自然の中で遊んだり、好きなことに没頭したり。そんな毎日を楽しむ一方で、実は人生の約3分の1を占めているのが睡眠時間。なんとなくで過ごすには、あまりにももったいない長さ。その時間をうまく整えられたら、毎朝もっと心地よく、軽やかに動けるはずだ。

 

睡眠のPOINT②
日本人の睡眠時間は短い。

睡眠は人生の中でも大きな時間を占めるもの。とはいえ、OECDが33カ国を対象に行った調査では、日本人の平均睡眠時間は1日に対して7時間22分と最も短く、世界でも〝寝ていない国〟のひとつといえる。忙しい毎日ではたっぷり眠るのは難しいからこそ、限られた時間で質をどう高めるかが、翌日のコンディションを左右する。

 

睡眠のPOINT③
寝具や寝姿勢を見直そう。

睡眠の質を高める方法はひとつじゃない。入眠前のルーティンを整えたり、光や音、室温などの寝室環境を見直したりするのもいい。朝の光を浴びる、軽くカラダを動かすなど、日中の過ごし方も影響してくる。でも、まず押さえておきたいのが〝寝具と寝姿勢〟。カラダを支えるベースを整えることが重要だ。この先でそのポイントを見ていこう。

 

 

 

効率よく回復する寝方は?

どっと疲れた1日の終わり。何も考えずに眠りにつきたいけれど、その前にちょっとだけ意識を向けてみよう。寝姿勢を見直せば、その疲れや悩みがラクになるかもしれない。

 

睡眠のPOINT④
仰向けが理想の寝姿勢。

いろいろある寝姿勢の中でも、カラダにかかる負担が少なく、もっともオススメなのは仰向けのポーズ。まずは、それぞれの寝姿勢の特徴を知り、普段の自分の寝方を振り返ることから始めよう。

 

寝方①
◯仰向け

関節や筋肉を休めることができる。いびき防止にも最適。カラダの接地面が広いため、安定感があり、リラックスしやすい。胸まわりが開きやすく、呼吸もしやすいところも魅力だ。

 

 

 

 

寝方②
×うつ伏せ
実はカラダに負担がかかりやすく、医学的にもオススメされない寝姿勢。首や頚椎に負担がかかりやすく、呼吸もしづらいため、できれば別の姿勢に変えてみよう。

 

 

 

寝方③
△横向き

仰向けがつらい人はこの寝方がいいかも。カラダの左側を下にすると胃からの逆流を防ぎやすい。ただし、腕や肩の血流が滞りやすい点には注意が必要だ。食べ過ぎたときに有効なことも。

 

 

 

睡眠のPOINT⑤
腰痛がつらいときは家にあるアイテムを活用。

腰痛がつらくて寝付けない。朝起きたときに腰がズンと重く感じる。そんなときは無理に眠ろうとせず、身のまわりのアイテムを取り入れてみるのもひとつの手。専用グッズがなくても、家にあるもので代用できる方法はいろいろある。気負わずにできることから試してみて。

 

 

仰向け派

仰向けになったら、畳んだタオルを腰の下に差し込んでみよう。腰まわりは大きな筋肉が集まる分、寝ている間も重みがかかりやすい。タオルでその負担を軽くできる。

 

横向き派

横向きになったら、背中からお尻にかけてクッションを添えよう。不安定な姿勢が支えられ、腰の力みも防げる。横向きは支える面が少ないので意外と負担がかかるのだ。

 

 

睡眠のPOINT⑥
足がむくんだときは足元を高くしよう。

ふくらはぎを心臓より少し高くするだけで、血流が促されて翌朝のスッキリ感が変わってくる。座布団を1~2枚重ねるだけでも効果あり。ほかにも、あたためたタオルをふくらはぎに2~3分のせたり、ふくらはぎの下から上にかけてマッサージしたりするのもオススメ。水分補給も忘れずに。

 

 

睡眠のPOINT⑦
寝返りのしやすさを意識しよう。

寝返りは、眠っている間にカラダの負担をうまく分散させる大事な動き。ずっと同じ姿勢が続くと、圧力が一点に集中して筋肉や関節にじわじわとストレスがかかってしまう。負担をためこまないためにも、寝返りのしやすさは意識しておきたい。マットレスの硬さや枕の高さなどが自分に合っていれば、寝返りもスムーズに打てるようになる。


illustration : Kazuki Yamada edit & text : Shoko Etchuya

Category記事カテゴリ

TOP