IVE、東京ドームでのツアー最終公演をレポート。

韓国の6人組アイドルグループIVE。2024年9月4日・5日に東京ドームで「IVE THE 1ST WORLD TOUR ‘SHOW WHAT I HAVE’ IN JAPAN」を開催した。その5日公演の模様をレポートしていく。

2日間で9万5000人を動員した今回の公演は、約11ヶ月にも及ぶワールドツアーのアンコール公演ファイナルとなっており、開演前から東京ドーム全体が期待感に包まれていた。さらにこの夏、IVEはアメリカの「ロラパルーザ」や日本の「サマーソニック」などでバンド編成にて公演も成功させており、音楽ファンからも熱視線を送られる存在に。そんな中でのツアーファイナルということもあり、注目度が非常に高いステージとなった。

開演の時間になると、今年の春にリリースされた「해야(HEYA)」が流れはじめ、DIVE(IVEのファンの呼称)たちの熱気も上がっていく。生バンドが登場し会場を煽ったのち、メンバーが登場。白の衣装でポーズをとった彼女たちは、ゆっくりとセンターステージへ。代表曲の1つでもある「I AM」からライブをスタートさせた。その後、ユジンの「Let’s go Tokyo」の掛け声とともにロックアレンジされた「ROYAL」へ。「Blue Blood」後、挨拶を経て「ELEVEN」まで駆け抜けると会場のボルテージは早くも最高潮に達した。

ピンクの衣装に着替えた彼女たちは「Shine with me」を歌唱。DIVEに語りかけるかのようなステージングはIVEがDIVEへの愛を伝えるかのように見えた。それに呼応してリズの目には涙が光る。ウォニョンが作詞したこの特別なバラードは、東京ドームにより一体感を与えた。その後、初披露となる「SUPERNOVA LOVE」を披露。世界的DJのデヴィッド・ゲッタによる曲で、リリースも予定しているんだとか。坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」をサンプリングしたハウスビートで盛り上げつつ、日本での新曲「CRUSH」へ。初パフォーマンスとなる2曲に、DIVEは大いに沸いた。

MCを挟み(TikTokでバズを起こしている動画のパフォーマンスを挟みつつ)、中盤はユニットステージがスタート。ガウルによるアリアナ・グランデの「7 rings」、レイによるORIGINAL LOVEの「接吻」、前述2人によるスパイス・ガールズの「Wannabe」と続き、ウォニョンとリズは『塔の上のラプンツェル』から「When Will My Life Begin?」を歌唱。映画の世界観がそのままステージに現れたかのようなひと時に。その後ユジンとイソはLittle Mixの「Woman Like Me」を披露。キレのあるダンスブレイクは2人ならではの空間だった

パンキッシュかつゴシックな衣装に着替えたメンバーは「섬찟(Hypnosis)」を歌唱。実はその前のブリッジ演出でホラーチックなムービーを使っていたため、その世界観が大いに表現されていた。そこから立て続けに「Accendio」を披露。生バンドに戻り迫力のあるステージングにDIVEも呼応。この日最大級のファンコールが発生し、メンバーも驚きの表情を隠せなかった。

MCでウォニョンが、IVEで一番好きな曲と伝えた「LOVE DIVE」、そして流れるように「Kitsch」へ。ともに「アレンジを加えたダンスを披露した」(イソ)というとおり、DIVEにとっても新しい一面が見える2曲になった。
終盤は「After Like」「NOT YOUR GIRL」と続き、バンド・ダンサー紹介を含めたMCへ。ユジンのセクシーなドラム紹介など、ユニークに仲間たちを紹介しつつ、これまでの活動の話や感謝を伝えつつラストソングへ。「해야(HEYA)」で大いに一体感を生み、ステージを後にした。

アンコールでは「WOW」「Mine」にてトロッコにてアリーナへ降りDIVEの近くへ。さらにテレビアニメ「ポケットモンスター」オープニングテーマの「Will」を披露し、ハッピーな空間を作り上げた。

最後のMCではその後、各メンバーのトークパートに。

「今日はワールドツアーの最終日、オープニングからずっと涙を堪えてました。公演が始まる前に監督が1年間お疲れと言ってくれた、今日は楽しんでねと。名残惜しいけど、DIVEのキラキラした眼差しが印象的で、心に刻んでおきたい」(リズ)

「11ヶ月にわたって色んな国をツアーしましたが、その時間を愛するDIVEと過ごせてよかったです。4万5000人もの方が私の目の前にいるのが不思議で、私たちのファンであるというのが信じられません。私はそんなに泣く子じゃないんだけど、ツアーが終わるのが寂しい」(イソ)

「歌手として公演を行うことがどういうことかはっきりわかったツアーでした。個人的にもいろいろ学べた。以前まですべてのことが自分自身にかかって、それが自分に返ってくると思っていたんです。自分が一生懸命じゃないからだと。努力をしていた時が長かったと思う。このツアー中手助けしてくれたスタッフのみなさんへ感謝したいです。それとメンバーには、よりよいものにしたいからあれこれ言いました。それが必ずしも正解じゃないけど、受け入れてくれてありがとうと伝えたい。大好きな人と大好きなことでステージに立てて、それが続くなら幸せです」(ユジン)

「東京ドームに立っているのが信じられない。たくさんのエネルギーをもらって幸せです。好きな人といるとき、時間がとても早く感じます。IVEとDIVEといる時間がとても早く感じて悲しいです。この1年間、私の心にいろんなことがあって成長する良い機会になりました。私の永遠の味方になってください、私もみなさんの味方です(ウォニョン)

「先ほど涙が溢れてきて、歌えませんでした。私たちを見ている目がキラキラしていて泣いてしまいました。大変なことが多かったツアー期間。この夢を叶えていくことが嬉しいけど、なかなか上手くいかないこともあった。努力してもダメなんじゃないかと。それでもツアーを通してDIVEがそばにいてくれることがわかり、色んなことに気づけ成長できたと思う。ありがとう」(ガウル)

「1日目に公演を終えて手紙を書いてきました。夢だった東京ドーム。9万5000人の前で歌えて幸せ。子どもの頃、お母さんの手を引っ張って4階の一番後ろの席で見ていたあの時の私に言いたいです。夢叶ったよって。こんなに早く大きな夢が叶えられたのは、大切なメンバーたちとDIVE、私たちを愛してくるすべての方のおかげです。まだまだ走り続けます。メンバーのみんなお疲れ様でした。みんなと一緒のグループになれて幸せです。DIVE、最後まで幸せな2日間をありがとうね」(レイ)

コメントを終え、最後の楽曲「All Night」へ。涙を見せるメンバーもいるなか、最後のパートを何度も歌い、名残惜しそうにステージを後にしていった。


写真/田中聖太郎写真事務所

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