2人のオーナーが作る“居酒屋以上クラブ未満”の店。 │ Fine Online

原宿駅からすぐの好立地に、自分たちの実体験を元に生み出したコンセプト「居酒屋以上クラブ未満」を実践するミュージックバーがある。そこは2人のオーナーが等身大で考え、作り出したお店。肩ヒジ張らない心地よい空間を持つ、そのミュージックバーを紹介しよう！

話を聞いた2人のオーナー

大人でもクラブに行きたい
という欲求を満たす場所。

STOP THE SEASON IN THE SUN
ストップザシーズンインザサン

駅からすぐという好立地に店を構えるストップザシーズンインザサンは、南国情緒あふれるミュージックバーだ。「この場所で始めたのは物件ありき。窓の外には原宿なのにヤシの木みたいな南国植物が生えていて、夏みたいなところだねって2人で話していました」（中田）。「そこから夏＝マイアミってイメージを膨らませていって、西海岸にあるホテルのクラブをイメージした店になりました。店の名前はたまたま新幹線のグリーン車に乗っているときにストップザシーズンインザサンというフレーズが降りてきて。これしかない！って思ったんですよね」（上柿）。

マイアミのホテルを想起させる内装。奥にあるリラックススペースがラウンジ、大型のスピーカーがあるカウンター側がダンスホールをイメージしているという。そのため、音のボリュームも聴く場所によって強弱をつけるなどの演出を実施

編集プロダクションを経営する上柿さんと、デザイン会社を営む中田さん。お互いに人との繋がりから仕事を生む職種だったこともあり、交流をキーワードにしたコンセプト作りを始めたものの、すぐ立ち止まることに。「自分たちの好きなことが入っていない。そのことに違和感を感じて……」（上柿）。「結局、すぐにポシャったよね」（中田）。そこでもう1回フラットに考え、自分たちの好きだったことをやろうよってなったという。「僕も中田も40歳オーバー。若いころからクラブや音楽がすごく好きだったけど、今では朝まで楽しむ体力がなくなっていたり、デイタイムでいいやみたいな感覚に。僕たちのまわりもみんな同じような考え。だけどクラブで遊びたいという欲求も残っていて……」（上柿）。「それを満たす場所を作ろうかということで生まれたコンセプトが居酒屋以上クラブ未満でした」（中田）。このコンセプトができなかったらストップザシーズンインザサンはなかったそうだ。

今まで聴いたことがない
楽曲に出合える楽しみも。

「普通のミュージックバーでは原宿という場所を考えると、競合の飲食店も多いし、バリューが出せない」（上柿）。南国感たっぷりなリラックス空間、メロウで心地いい音楽、居酒屋モチーフながらオシャレ感のある料理など、今までありそうでなかったちょうどいいバランスを取っているのが同店だ。「居酒屋以上クラブ未満ってお店に入った時に体験できるものだと思っていて。音楽とか内装とか料理とか。全部がうまく絡まって成立するものだと思っているんですよね」（中田）。もちろん場所柄、音楽は非常に重要な要素のひとつ。「お店的にはセクシー＆アーバンというミュージックテーマを設けています。ここはクラブではなくラウンジというイメージなので、アップテンポで踊る曲というよりはもうちょっとメロウな感じの音楽を流す感じ」（中田）。「とはいえ、ジャンルレスに音楽をセレクトするので、遊びに来てもらったら、まだ聞いたことがない楽曲や懐かしい楽曲に出会ってほしいですね」（上柿）