【IKURA’s American Automobile!】#1992 ゴルフ カブリオレ・クラシックライン

Fineの人気連載『アメリカンオートモービル』。2024年10月号より季刊誌となったため、毎号お届けすることができなくなったが、やはり次の号まで待っていられない。だからウェブ版としてFine Onlineにて公開することに! 今回、IKURAさんが紹介してくれたのは、アメ車に限らずクルマ全般を愛するIKURAさんらしさが垣間見られるあの1台!

1992 CABRIO CLASSIC LINE -カブリオクラシックライン-

クラシックなアメ車の魅力を、300台以上の車を乗り継いできたIKURAさんがお届けする当連載。今回は自分好みに一から作り直した、IKURAさん渾身の1台です!

 

ホイールの仕上げ一つまで手抜かりなく拘りまくる!

「いやぁ、今回紹介するクルマは相当気に入ってるよ! 自分好みのスタイルに合わせて、きっちり仕上げてるんでね」と、IKURAさんが絶賛するのは、自身の愛車であるフォルクスワーゲンのゴルフ カブリオレ・クラシックライン1992年式だ。1991年に登場した同車は、日本での流通が数百台と言われている希少車。バブルの余韻が残る当時とあって、内装などもゴージャスだ。IKURAさんも当時憧れの1台だったとか。

「でも当時はアメ車ばかり乗ってたから、買うには至らなかったよ。それが最近ワンオーナーでたった6万キロしか走ってない極上車と出合っちゃってね。即決で購入したよ(笑)。とはいえ、時間は経ってるから、経年変化で悪くなっていそうなトコロは、全部取り替えた。エアコンもしっかり効くよ」。

お気に入りはタイヤとホイール。「ホワイトリボンをこの車に履かせる人は、あまりいないんじゃないかな。でも似合ってるでしょ? そしてこのホイールの輝きを見てよ! これメッキじゃないからね。この世界では有名なポリッシュの専門家に頼んで、3週間かけて磨き上げてもらったんだよ」。まるでタイムスリップしたかのように新車同然の仕上がりだが、これからさらにイジる予定だとか。

「今回の撮影には間に合わなかったけど、4cmほどローダウンする予定。そうするとダイヤとフェンダーの隙間がなくなるんだよ。その方がカッコいいし、走りもシャキッとするから」。そのローな姿勢を想像すると、若い頃を思い出すとか。「ゴルフのカブリオレって、海が似合うんだよ。それでいて高級車だから、夜の六本木も似合っちゃう(笑)。まさしくオレが乗るべきクルマだよね!」

美しいクリームカラーのレザーをあしらったシート。擦れや染みなどもほとんどなく、まさに極上の状態を保っている。「細かいところに傷みがあるから、今後その辺も抜かりなく直していこうかな」

 

磨きだけで3週間もかけたディッシュホイール。実はオリジナルのノーマルホイールにフルポリッシュをかけているのだ。これは業界では有名な森田ポリッシュアーティスツに依頼している。

 

酸いも甘いも噛み分けた大人が楽しめるクルマ

かつて昼は海でサーファーとして波を乗りこなし、夜は六本木でお姉ちゃんを乗りこなしていたIKURAさんが当時憧れていたゴルフ カブリオレ・クラシックライン。「今回出合ったのは、本当に希少。ここ数年探してたんだけど、値段が上がり過ぎててね。たった6万キロしか走ってない状態だと、350万円ぐらいはするんじゃないかな」。

内装もレザーシートはまったくヘタれていなく、ダッシュボードなどの樹脂パーツも実にキレイ。「塗装の状態もすこぶるいい。ただ、イマドキの若い女の子には響かないかもね。バブル期に六本木でブイブイ言わせていた熟女なら絶対いい反応が返ってくると思うよ(笑)」。

カブリオレであることも、手練れな女性からモテる理由とか。「でも実はゴルフ カブリオレ・クラシックラインの場合、幌を閉じた状態の方がカッコいいんだよ。オープンの時はカッコいいけど、幌を閉じるとフォルムが崩れるクルマってけっこう多いんだけど、これは違う」。閉じても開いても、実にエレガント。それでいて走りもしっかり楽しめる。「いわゆる羊の皮をかぶった狼ってヤツかな」。その口ぶりから、相当に気に入っているのがわかるIKURAさん。

奇しくも今年はゴルフ生誕50周年。そんなアニバーサリーイヤーに乗れることを、楽しんでいるそう。「この間ビートルも買ったし(笑)、今度はGTIとかをイジって乗っても面白そうだよね」。さすが300台以上のクルマに乗ってきたIKURAさん。ゴルフ カブリオレ・クラシックラインは、アメ車に限らずクルマ全般を愛するIKURAさんらしさが垣間見られる1台だ。

開けても閉めてもカッコいいソフトトップ。「ソフトトップのゴルフ カブリオレは、ゴルフ6がラストイヤー。実は今それもいい状態のヤツを探してて、見つけ次第買うつもり」

ハンドルはオリジナルから変更。ナルディのウッドハンドルにして、クラシカルな雰囲気を演出している。「渋みのあるバーガンディカラーのボディや、クリームカラーのレザーシートとマッチするよね」

今の丸みのあるフォルムとは雰囲気がまるで異なる、角張ったスタイリング。「ゴルフ1のカブリオレは、オーバーフェンダーがないんだよね。それはそれでカッコいいけど、ついてる方が好みだなぁ」

 

Profile:
IKURA
これまでに300台以上のクルマを乗り継いできたカーマニア。日本最大級のアメリカンカスタムカルチャーの祭典“アメフェス”の主催者でもある。そのほか、ミュージシャンやタレントとしても活躍中。HP:ikura61official.com/

 

文/安岡将文 写真/瀬田秀行

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